2月のおわり頃、友人からのTEL
「あ、登さん。前、学校で宿題が多いじゃなんじゃ文句ゆーとったやろ?
そういうお母さんの声を取材したいって「リ○ング」の人が言ってて、私は受験のことやらなんかの
話したんやけど、次 誰か知合い紹介して欲しいって言ってるんやけど、話してみる?
「リ○ング」で総合教育のこと特集するらしいわ。」
*注……「リ○ング」とはこの辺に配られるフリーペーパー。結構、身近な話題で主婦層にうけている。
いいたい事が山ほどある私は即刻OK!
都合の良い曜日・時間を指定して約束の日に挑んだのでありました。
話に聞いていたとおり、物腰のやわらかい40半ばくらいの女性が待ち合わせ場所に現れました。
てきぱきした才女という感じではなくてどちらかというとおっとりして穏やかな女性。
こっちも安心してベラベラ心おきなくしゃべりくりまっくっちゃいました。
どんな話をしたかと言うと、おまけいじばんに前書いてた話そのまんま。
●登 清美 題名:小学3年生 投稿日 : 2003年1月27日<月>10時50分 うちの長男は8歳、彼は小学3年生だ。
3学期が始まってそう日も経っていないのに、よくも未提出の宿題をここまでため込んだもんだ。
「このようなプリントを渡されてもさっぱり意味がわかりません。
それから子どもにさんざん文句を言った。
それから約1週間、「連絡プリント」は来ていない。
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●登 清美 題名:くそ真面目 投稿日 : 2003年2月2日<日>21時14分 こんな事がありました。
子どもが、やりかた理解してないのに宿題に出すなよ(怒) 友人の別の小学校の話なんだけど、
つまり授業でやる内容より簡単で、しかも復習を兼ねるような問題。
何回か授業参観とか行ってるけど、くそ真面目なだけでちっともおもしろない授業なんだ。
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ありゃりゃ、学校の文句が本題だと思ってた私は「しまった;;」
なんやったっけな?総合学習って???
総合的な学習の時間:
国際理解、情報、環境、福祉、健康などをテーマにそって「生きる力」の育成を目指して、教科の枠を超え総合的に体験的に学んでいく学習のしかた。1998年に学習指導要項の改正が行われ、2002年から移行措置による実地がスタート。 小学校、中学校には2002年4月から、高校には2003年4月から正式導入。体験学習や地域の特色を取り入れた学習が行われています。 |
登:「うちの子どもは楽しんでやっています。忙しい学習の中で結構そういう時間で息抜きしてるような感じがします。
でもそういう時間を増やすのなら、学力レベルを下げないと子ども達は忙しいばっかりですよね。根本的に時間不足ですよ。
(先生方のご都合か、週休2日になっちゃってるしぃ…)
なんせ私らの時代とは比べもんにならんくらいハイスピードで学習してる気がするんですよ。
最近、不登校とか多いじゃないですか、ちょっと気を抜くとすぐ落ちこぼれるってそんな感じなんじゃないかと思うんですよね。
ゆとり教育っていってるけど、実際にはぜんぜんゆとりなんてないんじゃないかな〜」
そんなこんなで我が家に4月12日、その「女性のための総合生活情報紙リ○ビング」が届いたのです。が…
●親の意見「勉強が遅れそう…」
B子さん:「正規の授業時間内に教え切れないぶんの学力を補うためか補習が増えて、宿題も大変な量が出るんですよ。
うちの子は全然宿題を出していなくて、先生から『宿題未提出リスト』というのがきてしまったんです。
なんだかとても事務的で、学校でできなかったことを、親がみろと言われている様に感じました。
ゆとり教育を目指しながら子どもはゆとりを無くしてるみたい。
普通の授業でいいからもっとのんびりと、でも基礎のところはしっかりと学ばせてやりたいです。」
ってまとめられてた。ふつーの授業でいいからなんて言ってないぞーー。
私の友人の方はというと…
A子さん:「総合的な学習の時間自体は子どもも面白がっているのだけれど。
基礎学力の時間が減らされていると聞きました。
うちの子は勉強ができる方ではないので、ますます落ちこぼれるのではと心配です。
本音をいうと、総合的な学習の時間なんかより塾に行かなくても公立高校へ入れるくらいの学力がつく授業をして欲しい。」
う〜ん、多分もっとエリート主義の受験体制みたいなところを批判してると思うんだけどなぁ。
(普段の彼女を知っているので…)
●教師の意見「そのぶん補習で補っています」
授業時間は一定だから、新しい授業が増えれば、従来の授業が減ります。
「基礎学力を低下させないようにがんばっている」という声が多数届きました。
「『総合的な学習の時間』の授業時間数は週3時間 年間105時間です。
目的は子ども達に生きる力や、自ら課題を見つけ、自ら学び解決させていく力を身につけさせようというものです。
昨年からは週2日休みも導入されているので、授業数がそれぞれ3割減らされました。
教師としては子どもたちの基礎学力を低下させないよう、放課後や夏休み期間中の補習でなんとか補いたいと思ってるのですが…」
その後の記事を見ると、
●親の意見「子どもはとても楽しんでやっているよう」
「子どもは学校の外へ出て見学などができるので、『今日は外で遊べる』と、喜んでいる。」
「『今日は外でこんなことがあったんや』と、うれしそうに話してくれる事が多くなった。」
「子どもが小4の時、総合的学習で"原谷の開拓"について学習しました。
私は、子どもが地域の方にインタビューする時にボランティアとして お手伝いしました。
子どもたちは原谷開拓の話を聞く中で、満州の引き揚げや戦争と結び付いていることを知っていきました。
子どもたちはその後、聞いた話をもとに歴史を勉強し、学習発表会では『原谷開拓物語』という劇を演じました。
それらを子ども達自身が進んでやっているのを見て、大事な学習をやってもらっていることを実感しました。」
●教師の意見「教師として取り組みがいがあります」
総合学習のよいところは教科を超えて地域の人たちと一緒に、大きなテーマに長期的に取り組めるということ。
昨年小4のクラスで『御室川』をテーマに、子どもたちと川の沿岸を歩きながら、
もちろん、誰がしゃべったかなんてわかんないようにしてくれてるけどね。
虫や木樹のこと、川の汚染のこと、沿岸に住む人の暮らし方などを学んで行くという授業を行った先生の話:
「地域のことを知るためには取り組みの積み重ねが大切です。
地域の協力や学校の体制もしっかりとしたものがないと、充実した総合学習はできません。
でも、それができれば確かに子どもたちの生きる力となるようなたいへん実のある学習ができるんです。
そんな授業ができると教師みょうりにつきます。」
読み進んでいくうちに「やだぁ〜こんな風に使われるなんて思ってなかったなぁ〜」
子どもたちが忙しくて忙しくてカワイソーー!!ってつもりで喋ってたら、
「学力低下が心配」になちゃってたよ。ケッ。
取材って結構、むこうの都合のいいように編集されちゃうもんだったんですね。
はーーっ、勉強になりました。(みんなも気をつけてね)
私にこの話を持ってきた友人も、
「あれはがっかりしたね。
せっかく時間さいて一所懸命話したのにね。」
紙面のしめくくりは
「新しい事が始まるときは必ず新しい試練も出てきます。
『総合的な学習の時間』の導入と『基礎学力』の問題。次代をになう子ども達の将来にかかわる問題だけに、
私たちも長い目で見守っていきたいものです。」
いろんな事やって、学力据え置き、理想の人間像につくりあげましょう?ってのが
教育方針になってるんですかね〜?!
こういう記事読んだ人はどんな風に考えたり感じたりするんでしょう??
結局、なだめられてるような気がしましたね。
だから 「宿題過多・宿題未提出リスト」もしょうがないんだよ〜〜って。
先生たちも頑張ってくれてるんだよ〜〜って。
8歳の子どもが長時間 学校に拘束されて、しかも塾とか行っちゃったり、宿題ぜめにあっても
とやかくいうよりサポートしてあげなきゃ〜〜って。
いやさーー、『総合』って大事だと思うよ。こんな授業ばっかりだったら楽しそうだよね。
だからさぁ
あたしは『学力レベル』を下げたらええんとちがうの??
って言ったつもりだったのに…(ーー#)ヒツコイ
『二兎を追わさせられてるものは一兎をも得ず』
うちのアホ坊はまさにこれだね。